ゴム関係資料


  1. ゴムの歴史
  2. 「ゴム」及び「エラストマー」とは
  3. 汎用ゴム
  4. 汎用合成ゴム
  5. 特殊ゴム
  6. ジエン系特殊ゴム
  7. オレフィン系特殊ゴム
  8. その他の特殊ゴム
  9. 熱可塑性エラストマー (TPE)
  10. TPEの種類
  11. TPEの特徴
  12. 加硫法
  13. 加硫ってなに?

1.ゴムの歴史

ゴム(生ゴム)には天然ゴムと合成ゴムがあります。  
天然ゴムは、ゴムの樹液を出す植物から採れますが、人類がゴムを使用したのは非常に古くて、 古代にまでさかのばります。一方、合成ゴムは石油化学により製造されるので、 歴史は比較的新しく、1930年以降のことです。
ゴムを初めて文明社会に紹介したのは、コロンブス(C.Columbus)といわれています。 
1493年2回目の航海によりジャマイカへ到着し、 現地の住民が遊び道具として使用していた黒い重いボールが文明人が初めて見た最初のゴムだったのです。 
この時代に現地のインディオたちは、樹木からでる白い樹液(ゴムラテックス)を繊維に塗りつけ、 ゴムで防水布や水筒といった道具を作って使用していました。 
ゴムを意味するラバー(Rubber)というのは、rub out “こすって消す”という意味で、字消しから由来しています。
また、字を消す効果を発見したのは、1770年、プリストりー(J.Priestly)という化学者で、 ここから次第に実用的に多くの用途に利用されるようになりました。

2.「ゴム」及び「エラストマー」とは

ゴム及びエラストマーの分類ゴムとエラストマーの差を明確に述べることは案外難しく、 日常はほぼ同意語として使われています。
ゴムは弾性を示す樹脂状のものを意味し、エラストマーは、 伸縮性・弾性をもつ材料を示す用語ですが、実際にはあまり区分して使用されていません。
一般的には、天然ゴムや古くからの合成ゴムなど、 いわゆる“ゴムらしい”ゴムを示す場合に「ゴム」を用い、「エラストマー」は、最近の熱可塑性エラストマーのように、プラスチックとの境界材料まで含む場合に使用されています。


3.汎用ゴム

天然ゴム(NR)の特徴

@生ゴム及び配合ゴムの引張強さが大きいので,

成形のときに形がくずれないために、成型物の精度をあげることができます。
ASBRなどに比べて振動による発熱が少なく、繰り返し疲労に強い。 天然ゴムは、熱損失が少ないゴムのため、劣化に強い。
B加硫ゴムの引張強度が大きく、強じんなゴムである。 航空機タイヤ、ラジアルタイヤ、
大型バス・トラックのタイヤなどの大型部品に用いられています。 その他としては、輪ゴム、エイズ防止のためのコンドームなど、
凡用ゴム用途の全般にわたって幅広い需要があります。

4.汎用合成ゴム

乳化重合SBR(E−SBR)の特徴
E−SBRの加硫物は、天然ゴムに比べて次のような特徴を持っています。
@天然ゴムに比べて、品質が均一で異物の混入が少なく、 加硫速度のバラツキが小さく均一な品質の製品ができます。
A加工時の素練りのエネルギーが小さく、加工しやすく加工コストも低い。
B耐老化性、耐熱性、耐摩耗性が天然ゴムより優れている。
C加工性、物性、コストのバランスが優れている。   一方、欠点としては、粘着性、反発弾性が劣っており、 動的発熱が大きく、耐寒性もよくありません。   タイヤトレッドをはじめ、履き物、工業用品、床タイル、 ベルト、ホース、オイルフェンス、バッテリーケース、 ミクロセルラバースポンジ、電線、ケーブル、など

@ポリブタジエンゴム(BR)の特徴

乳化重合SBRに次いで多くの用途に用いられています。
@耐摩耗性に優れています。
A反発弾性が高い。
B動的発熱が少ない。
C低温特性が良好。
その反面、チッピング、カッティングに対する抵抗が低いという短所があります。   タイヤやゴルフボール、ベルト、履き物、ホースなど広範囲な分野で使用されます。

Aポリイソプロピレン(IR)の特徴

IRは分子構造が天然ゴムに最も近い合成ゴムで、IRの発明により、化学技術者が夢にみてきた“天然ゴムを化学合成によって作る”ことが満たされました。 そのためIRは“合成天延ゴム”と言われています。IRは天然ゴムと類似していますが、 まだ相違していることも多く、NRに比べて次のような特徴があります。

@NRに比べて、品質が均一でゲル分やゴミなどの異物が少ない。
A振動吸収性、電気特性がNRより優れている。
@透明で色調が明るく、臭いが少ない。

5.特殊ゴム

特殊ゴムはタイヤ用にこそ使用されていませんが、 耐油性、耐熱性、耐寒性、耐候性、耐老化性、 耐薬品性 などの機能の必要な用途に多量に使用されており、 私たちの生活になくてはならない重要な材料となっています。 主要な特殊ゴムの使用量を見てみると、 日本では年間50万トンが使用されたいます。 特殊ゴムは、特性や性能が個々のゴムによって異なるため、 種類が非常に多いのが特徴です。特殊ゴムの性能による位置づけ(耐熱性と耐油性の関係)


6.ジエン系特殊ゴム

@ニトリルゴム(NBR)の特徴


@ガソリンや軽油などの燃料油、 作動油や潤滑油などのオイルに対して圧倒的に優れた耐油性を持っている。
A機械的な性能及び弾性が優れている。
B硫黄加硫が可能。
C耐水性、耐アルコール性が優れている。
D塩化ビニル、フェノール樹脂、 エポキシ樹脂などの極性樹脂との相溶性が良い。 一方でNBRは、耐オゾン性、耐熱老化性が悪いことが短所となっている。 燃料ホース、工業ホース、Oリング、パッキン、オイルシール、ガスケット、 ブランケットなどに使用されています。

A飽和型(H−NBR)の特徴

NBRの特殊タイプの一種で、 NBRのブタジエン部を水素により飽和させて作ります。 NBRを経済的に水素添加させるのは難しい技術ですが、 1984年に開発に成功した新しいゴムです。 特徴は、NBRよりも耐候性、耐熱性、耐オゾン性が改良させ、 強度も大きい高性能ゴムとして注目されています。 高回転・高出力のですDOHC車(ダブル・オーバーヘッド・カムシャフト車) のタイミングベルト、燃料系のゴム部分

Bクロロプレンゴム(CR)の特徴

@難燃性があり、耐油性、耐候性に優れている。
A全体的に物性が非常に均衡のとれた性質をもっている。
B反発弾性及び機械的特性に優れている。
C接着性が特に優れている。 ベルト、ホース、各種接着剤やコーティング剤をはじめ、ガスケット、電線ケーブル、窓ガラスのシール材、構造用スペアリング、 自動車や産業用の成型部品、など  

7.オレフィン系特殊ゴム

@エチレン-プロピレンゴム(EPDM)の特徴

@耐熱性、耐候性に優れている。特に耐オゾン性が非常に優れ、CRやIRより優位である。
A比重が合成ゴムのうち最も小さい。
B加硫物の肌が良くて高物性のため発泡製品に適する。
C耐薬品性、電気特性が良好。
D加硫が容易で硫黄加硫ができる。   ラジエータホース、ウィンドシール、ドアシール、プラスチックバンパー、 高圧電線。高圧ケーブル、自動車バンパー、ルーフィングに使用されていて、 一般的に多くの分野で使用されている。

Aブチルゴム(IIR)の特徴

@気体の透過性が小さい。
A反発弾性は小さいが衝撃吸収が極めて高い。
B化学的に安定で、耐候性、耐熱性、耐オゾン性、耐コロナ性に優れている。 欠点として、加硫速度が遅く、金属との接着性に劣る。   タイヤのインナーチューブ用が圧倒的で80%以上を占めているほか、 電線、ケーブル、屋根防水シート、シーリング剤、タンクライニング、 ガスケット、ホース、防振ゴム、医療用品、スポンジ、など

Bハロゲン化ブチルゴムの特徴

X-IIRは、高飽和ゴムとの共加硫性を向上させるために開発され、 IIRを塩素または臭素と反応させて作られます。
@加硫速度が速く、金属の接着性に優れている。
Aジエン系ゴムとの共加硫が可能
B耐熱性や引裂強度が大きくなる。欠点としてはコストが高い。インクジェットプリンター用ヘッドパッキン、 など

Cアクリルゴム(ACM)の特徴

@NBRに比べて、耐油性は劣るが、耐熱性及び耐候性に優れている。
A高温における燃料油や潤滑油に対する抵抗性が抜群に良い。
B欠点として、耐水性、耐寒性が悪く、加工性、加硫速度が遅い。
自動車部品関係が大部分を占めており、 シール類が主体で、耐油ホース類、ジーゼルエンジン関連部品のエンジンガスケット、 オイルシール、ベアリングシール、など

Dクロロスルホン化ポリエチレン(CSM)の特徴


@耐候性、耐熱性、耐炎性、電気的性質に優れている。
A耐アルコール、耐アルカリにも優れている。
ホース類、引き布シート、押出成型品、電線、など

8.その他の特殊ゴム

@ヒドリンゴム(CO,ECO)の特徴


@耐油性、耐熱性、耐オゾン性が優秀で、しかもバランスがとれています。
A難燃性があり、また接着性に良好。
BCOはガス透過性がどのゴムより低い。
CECOはCOの欠点である低温特性と反発弾性が改良され、 また圧縮永久ひずみが小さいです。
D加工性が悪く、2次加工を必要とします。
E物理的強度に問題有り。 主な用途としては、ガソリンホースの内管・外管とパッキン類などに使用。

Aシリコーンゴム(Q)の特徴


@シリコーンゴムの耐熱性は、 NBRやCRはもちろん、 COやACMより上位にあり、フッ素ゴムに次ぐ。
A耐寒性にもっとも優れているゴムのため、 使用温度範囲が極めて広いことが大きな特徴。
B表面張力が小さい、耐油性、耐オゾン性、電気絶縁性、毒性がないのでなどの特徴がある。シリコーンゴムは比較的分子量が大きい化合物で、置換基の種類によって異なる。

Bメチルシリコーンゴム(MQ)


主にコーティング材

Cビニル-メメチルシリコーンゴムビニル(VMQ)


Oリング、オイルシール、 各種チューブ、シーリング材


Dフェニルシリコーンゴム(PMQ)


コーティング剤、Oリング、オイルシール、各種チューブ、シーリング材、接着剤


Eフルオロシリコーンゴム(FVMQ)


耐熱・耐油性パッキン その他、シリコーンゴムの種類は、約3,000種以上ある。

Fテトラフルオロエチレン−プロピレンゴムの特徴


@耐熱性が極めて優れている。 200℃の高温でもほとんど劣化しない。
A耐油性のほか、耐候性、耐オゾン性、耐薬品性に優れている。
B欠点としては、耐寒性が悪く、価格が高い。

航空・宇宙や自動車の燃料関連ゴム部品、
過酷な条件で使用されるOリング、オイルシール、ガスケット、ブレーキ・キャップ、耐油ホース、など

Gフッ素系ゴム(FKM)の特徴


@耐油性、耐候性、耐オゾン性に優れている。
A耐薬品性が特に優れており、
B欠点として耐寒性が悪く、価格が高い。  
オイルシール剤、ガスケット、ブレーキキャップ油圧ホースに使用されている。

H多硫化ゴム(T)の特徴


最大の特徴は、耐油性があることで、
その他には耐候性、耐オゾン性に優れていて、 ガス透過性も良好。  
しかしながら、加硫物の機械性能がかなり悪く、 耐寒性や耐熱性も天然ゴムより劣ります。加工性も悪く、 臭気もあります。
ポッティング材、プラスチックシーリング、接着剤などに使用されている。

Iウレタンゴム(U)の特徴


@機械的性質、特に強度、摩耗性に優れている。
A耐熱老化性、耐オゾン性、耐薬品性に優れている。
B耐熱性は、特殊ゴムの中で良くない部類に入る。 欠点としては、耐熱水性が悪い。

9.熱可塑性エラストマー (TPE)


熱可塑性エラストマー(Thermoplastic Elastomers : TPE)は、 常温では加硫ゴム(すなわちエラストマー)の特性を示すが、 高温になると塑性変形が可能となって、
プラスチックの加工機で成型できる高分子材料と定義されています。
熱で可塑性を示すエラストマーなので熱可塑性エラストマーと呼ばれています。
TPEは加硫ゴムと比較して多くの特徴があり、 また、ゴムとプラスチックの中間的な性能を持っています。TPEは、加硫ゴムの性能を持っているのに加硫を必要としません。

この理由は、TPEは必ず樹脂成分(硬化ブロック)とゴム成分 (軟性ブロック)からなっているためです。 2成分からなるTPEでは、室温付近で硬質ブロックが何らかの形で架橋点 (加硫点)のように塑性変形を防止する働きをしています。 その結果、TPEは加硫ゴム、すなわちエラストマー(弾性体)としての性能を示します。
しかし、温度を上げると、硬質ブロックの樹脂成分は溶けて架橋点の働きが出来なくなり、 熱可塑性樹脂と同じように塑性変形して成形が可能になります。

10.TPEの種類



TPEには非常に多くの種類があります。

通常は、主鎖の軟化ブロックの化学構造によって、
一部に硬化ブロックの化学構造が配慮され分類されています。

11.TPEの特徴

TPEは、従来の加硫ゴムにはない分子構造を持っているので、性能にも多くの特徴があります。
しかし、加硫ゴムと比較した場合の主な長所と短所は次のようになります。


【TPEの長所】


1.通常の熱可塑性プラスチックの成形機で加工が容易。射出成形、圧縮成型、押出成形(インジェクション)、ブロー成形などのいずれも可能。

2.通常の生ゴムの加硫でも射出成形が可能ですが、TPEの射出成形の場合は、射出リサイクル時間が大幅に短くできます。
3.押出成形も、通常の生ゴムの加硫で可能ですが、TPEの場合は押出速度を非常に早くしても成形が可能になります。
4.TPEは、通常の生ゴムの加硫では不可能なブロー成形、トランスファー成形ができます。従って加硫ゴムでつくることのできないフイルム、薄いシート、パイプ、複雑な部品を容易に製造できます。5.TPEは製造中に発生するバリや製品スクラップの再利用が可能になります。この再利用は加硫ゴムでは不可能です。
6.新しい素材として、今まで不可能であった新しい用途、部品が開発されています。

【TPEの短所】


1.TPEは温度上昇によって、物性低下が大きく、塑性変形が増大します。すなわち耐熱性が不十分です。
2.TPEは永久ひずみが大きい欠点。すなわち、ゴムらしさが不足しています。
3.耐溶剤性や耐久性に弱点があります。

【TPEの特質】


加硫ゴムと比較して、TPEの物性には欠点があるので、用途に応じて適切なTPEをピックアップして使用する必要があります。そのためには、個々のTPEの特性をよく把握することが重要です。

【スチレン系TPE】


スチレン系TPE スチレン系は最も代表的なTPEで、SBS,SIS,SEBSの3タイプあります。

スチレン系TPEの性能は加硫ゴムに最も近く、SBSではスチレン-ブタジエンゴムやポリブタジエンに、SISはポリイソプロピレンのような凡用ゴムに最も類似しています。SBS,及びSISは、他のTPEに比べて柔らかく伸びやすいためにバランスの良い性能をもっています。
難点としては、耐熱性、耐候性、耐油性、耐摩耗性などの不足があげられていて、これらの改善による高性能化が行われています。 飽和型のSEBS(EBはエチエン・ブチレン)ではSBSに比べて引張強度が大きく、耐候性、耐熱老化性に極めて優れています。 用途:ホットメルト接着剤、バンパー、内装材

【オレフィン系TPE】


オレフィン系TPE(TPO)TPOは、ポリプロピレン(PP)、エチレン-プロピレンゴムをブレンドして作ります。他のTPEに比べ、比重が軽く(約0.88)、またTPEE(エステル系)に次いで耐熱性に優れ、耐候性、耐オゾン性に最も良く、成長の著しいTPEです。 主に自動車部品(75%)、家電用部品(10-15%)に使用されている。 用途:自動車ケーブル、インシュレーター、ホース類、遮音材

【塩化ビニル系TPE】


@塩化ビニル系TPE(TPVC)

耐候性、耐オゾン性、熱老化性、耐薬品性などに優れています。その反面、弾力性、高温時の形状保持性、圧縮永久ひずみは改良すべき点が多く存在します。 主に自動車向けが100%と圧倒的であり、ほかに電線15%、土木シート10%となっています。 用途:自動車パネル、グリップ、ノブ、インパネ、電線、ホース、人形

Aシンジオタクチック-1,2-ブタジエン (RB)

RBは、透明性、耐候性、電気絶縁性などに優れていますが、耐熱性、強度に欠点があります。RBの特徴の一つに、容易に加硫できることがあげられています。他のTPEでは、硫黄や過酸化物(Peroxide)によって均一な加硫ができないので電子線や放射線のような特殊な装置が必要ですが、RBは分子中に二重結合が分散しているため、通常の生ゴムのように均一な加硫ができます。RBはこのような加硫により、耐熱性、耐油性、耐久性などのTPEの欠点が改良できるのです。 用途:ジョギングシーズのミッドスッポンジ

【ウレタン系TPE(TPU)】
TPUは、エンプラ系TPEの一種で、強度、耐摩耗性、耐油性、耐屈折性に優れており、特に耐摩耗性に特徴があります。反面、耐熱性、耐熱水性、耐黄変性が劣ります。日本では、射出成形、押出成形などの各種の成形によって製品化しています。 用途:スポーツシューズ(上履き)、自動車内装部品、ゴルフ用グリップ

【エステル系TPE(TPEE)】
TPEEは他のTPEと比較して、機械的な強度、耐熱性、耐油性、耐久性に優れ、また、成型性も特に優れています。 主に工業用品(ホース、チューブ、ベルト)35%、自動車向け20%、家電用20%(消音ギア、電話コード)、その他25%となっています。 TPEEの新製品開発は盛んで、ニーズの高級化に応じて、超耐熱性グレードや、耐候性グレードの開発や、樹脂とのブレンドによって、金属なみの表面特性や塗装性のある新製品ができ、自動車の外板用・外装部品用の採用が現在検討されています。用途:ウエザーストリップ、ドレンホース、マイクロホーンコード、ガスケット、ガーデンホース


【アミド系TPE(TPA)】
TPAは、ナイロン樹脂の特徴をもっているエンプラ系TPEの一つで、強じん性、耐薬品性、耐摩耗性、消音性に優れていますが、その反面ゴム弾性が乏しく、価格が非常に高いとういう欠点があります。 用途:人工芝、難燃電線、ウエットスーツ、スキーブーツ

トランス-1,4ポリイソプレン(TPI)】
TPIは、機械的強度、耐傷性、加硫可能などの特徴がありますが、その反面、軟化温度が非常に低く(40〜70℃)のために用途が限定されてしまいます。   用途:高級ゴルフボールの外皮、整形外科用道具など。

【フッ素系TPE】
最も新しいTPEの一つで、1987年に日本で初めて開発されました。 フッ素ゴムの特徴をもつTPEで、耐熱性、耐油性、耐薬品性、耐候性など、多くの物性に優れているため最高級にランクされ、価格も最も高いTPEです。 価格が高いせいか、実用化はされておらず、食品・医療用(加硫剤を使用しないため)に期待されています。

12.加硫法

加硫法の発明とゴム弾性体加硫法を発明してゴム弾性体をつくった人物は、 グットイヤー(C.Goodyear)で、 彼が1839年の冬にふとした偶然から加硫ゴムを発見!

研究室で眠ってしまった彼のゴム靴(天然ゴム)に実験中の薬品がこぼれ、 ストーブで加熱されたところが始まりでした。
翌朝、目を覚ますとゴム靴の弾性が大幅に増加して強くなっていました。 さらに、1843年にハンコック(T.Hancock)が加硫ゴムの本質が、 ゴムと硫黄の化学反応であると見いだしました。
こうして、加硫法の開発により近代的ゴム工業が発展していきました。 今日、アメリカにある世界最大のタイヤ会社であるグットイヤー社は、 加硫ゴムを発見したグットイヤーの名前をとったものです。


13.加硫ってなに?

加硫剤(S)を含有させ、 分子間に架橋反応を起こして弾性体を作る作業のことです。 実際どういう現象が起きてるのででしょうか? 加熱・加圧→ 加熱・加圧を行うことにより、 加硫剤と長いゴム分子が化学反応(分子結合)し、よく弾む物質になります。